Morning Ink

2026年7月26日(日)朝六時、活字はここに。

No. 6 ・ 2026年7月22日(水)

水曜。今日は城戸が世界地図を広げた。AIをめぐって、世界が二つの秩序に折り畳まれ始めている――先週、上海で29カ国が新しい組織に署名した。築山はその一方の主役、中国の「開いた」AIを。氷室は1880億ドルという値札の中身を。境界線は、もう引かれ始めている。

編集長・灰田宗久

AIの世界地図が、二つに折り畳まれ始めた ― 上海の29カ国

先週、上海に29の国が集まり、一枚の協定に署名しました。世界人工知能協力機構(WAICO)――中国が音頭を取り、本部も中国に置く、AIのための新しい国際組織です。ほぼ同じ数日、中国の一つのAIが、コーディングの世界ランキングで首位に立った。別々のニュースに見えて、これは一枚の地図の話です。

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二面

中国の「開いた」AIが、世界一のコーダーになった ― Kimi K3の話

先週、中国のAI企業が新しいモデルを公開しました。名前はKimi K3。コーディングの国際ランキングで、いきなり首位に立ったんです。しかも「開いた(オープン)」モデル――中身を誰でも手元で動かせる。米国が計算資源の輸出を絞るなかで、この結果が出ました。

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  1. 米株、火曜に3日続落を止める ― 半導体株が持ち直す

    何が米株は火曜に反発し、3営業日続いた下落を止めた。S&P500は0.89%高、ナスダックは1.29%高。半導体株の持ち直しが相場を支え、決算を出した3Mは7%超、GMは5%近く上げた。

    なぜイランをめぐる緊張よりも、企業決算のほうに市場の目が向いていることを示すため。

    この先今晩以降の大型決算が、この地合いを続けられるか。

    出典: [1]

  2. 大型決算が今晩から本番 ― Alphabet・テスラ・IBM

    何が今週後半にAlphabet、テスラ、IBMなどの四半期決算が続く。AlphabetとテスラについてはAIの収益化と設備投資の中身を、市場が見ている。

    なぜ「Mag7」級の数字は、指数全体の方向を左右するため。

    この先各社の見通しと、株価の反応。

    出典: [1]

  3. EU、GoogleにAndroidを競合AIへ開けと命令 ― 西側の「もう一つの秩序」

    何が欧州委員会が、GoogleにAndroidを競合のAIアシスタントへ開放するよう命じた。音声起動などで相互運用を求め、2027年にかけて段階的に実施される。

    なぜ中国の新組織(一面)とは別の作法で、欧州が規制からAIの秩序を作ろうとしているため。

    この先Googleの対応と、他の巨大テックへの波及。

    出典: [1]

  4. Oracle、最大3万人を削減へ ― AI投資の原資を捻出

    何がOracleが最大3万人(社員の約18%)を削減し、年80〜100億ドルを捻出すると報じられた。OpenAIとの大型契約やデータセンター拡張を支える狙いだという。

    なぜAIインフラへの巨額投資が、既存事業の人員削減という形で表に出てきたため。

    この先削減の実行と、AI投資の回収の道筋。

    出典: [1]

  5. DeepSeek、V4の安定版を24日に ― 中国勢のもう一手

    何が中国のDeepSeekが、新モデルV4の安定版を24日に公開する予定と報じられた。出力100万トークンあたり約0.44ドルという低価格が示されている。

    なぜKimi K3(二面)に続き、中国のAIが性能と価格の両面で攻勢を強めているため。

    この先実際の性能と、西側モデルの価格への影響。

    出典: [1]

  6. FOMC、来週28〜29日 ― 利上げ観測のなかで

    何が米連邦公開市場委員会(FOMC)が来週28〜29日に開かれる。利下げと利上げ、両方向の観測が交錯するなかでの会合になる。

    なぜ金利の向きが、AI関連を含む相場全体の前提を左右するため。

    この先声明が、金利について何を「言わないか」。

    出典: [1]

  7. 火星探査車、赤い惑星でフルマラソンを完走 ― 史上最速

    何がNASAの探査車パーサヴィアランスが、火星で走行距離26.2マイル(約42キロ)に到達し、フルマラソンに相当する距離を走り切った。5年余りでの達成は、同じ距離に11年を要した先代を上回る史上最速。

    なぜ探査車の走行が長距離・高速化し、火星の地表を「広く」調べられるようになってきたため。

    この先岩石試料の採取地点の広がりと、次の目的地。

    出典: [1]

  8. ダークマターは「2種類」かもしれない ― 重い粒子は銀河の中心へ沈む

    何が宇宙の見えない物質「ダークマター」が、少なくとも2種類の粒子でできている可能性を示す新説が出た。重い粒子は銀河の中心に沈み、軽い粒子は外へ広がる。星団で重い星が中心に集まるのと似た振る舞いだという。

    なぜ薄く広がる矮小銀河や、強い重力レンズを生む濃い塊など、これまでの謎を一度に説明できる可能性があるため。

    この先観測データによる検証。

    出典: [1]

  9. Microsoft、複数社のAIを束ねるセキュリティ基盤 ― 「Project Perception」

    何がMicrosoftが、AIを使ったサイバーセキュリティ基盤「Project Perception」を打ち出した。Microsoft・OpenAI・Anthropicなど複数社のモデルを、タスクごとに使い分ける設計だという。

    なぜ単一のAIに賭けるのでなく、複数のモデルを束ねて使う流れが、企業の現場に現れてきたため。

    この先実運用での使い勝手と、専業のセキュリティAIとの競争。

    出典: [1]

明日の紙面から木曜は変化球の日 — 対談か、新実の育成記事