Morning Ink

2026年7月26日(日)朝六時、活字はここに。

No. 7 ・ 2026年7月24日(金)

昨日の市場は、良い決算より使い道を採点した。氷室がAlphabetの7%を解剖している。二面は紅海——火曜のホルムズに続き、もう一本の水路が騒がしい。金曜恒例の築山の欄は、まぶしくて見えなかった惑星の話だ。木曜は紙面を落とした。その分も、今日は読み応えで返す。

編集長・灰田宗久

AIの請求書に、市場が赤を入れた日 ― Alphabet 7%安の解剖

木曜の米市場は総崩れだった。ダウ0.97%安、S&P500は1.21%安、ナスダックは2.15%安。主犯は二つ。決算を出したAlphabetが7%売られ、Teslaが14%売られた。今日はこのうちAlphabetの7%を解剖する。売られた理由は「悪い決算」ではない。市場がAIの請求書に、初めて本気で赤ペンを入れたのだ。

全文を読む

二面

紅海の帳簿 ― タンカー二隻の炎が、世界の値札を書き換える

木曜未明、イエメンのフーシ派が紅海でサウジアラビアのタンカー二隻を攻撃しました。原油は急騰し、株は沈んだ。今週ホルムズ海峡について書いたばかりですが、地図の上の火種は、もう一つの海に飛び火しつつあります。今日は紅海という「世界の帳簿」を開いて、この攻撃が何の値段を書き換えるのかを読みます。

全文を読む
  1. 木曜の米株は総崩れ、ナスダック2.15%安 ― 沈めたのは決算の中身ではなく

    何がダウは506.93ドル安の51,711.65、S&P500は1.21%安の7,408.30、ナスダックは2.15%安の25,137.69で引けた。Alphabetが7%、Teslaが14%下げて指数を沈めた。

    なぜ下げの主因が「業績」ではなく「AI支出への懸念」と「原油高」である点が、いまの市場の関心を映すため。解剖は一面で。

    この先本日の新築住宅販売と American Express・Verizon などの決算。

    出典: [1]

  2. Tesla、14%安 ― こちらは昔ながらの赤ペン

    何が決算発表を受けてTesla株が14%下落した。

    なぜ同じ日のAlphabetが「使い道」で売られたのに対し、こちらは「稼ぎ」で売られた。二種類の採点が同居した一日だったため。

    この先下げが他のEV・ハイテク銘柄に波及するか。

    出典: [1]

  3. フーシ派、紅海でサウジのタンカー二隻を攻撃 ― 原油が急騰

    何が木曜未明、イエメンのフーシ派が紅海でサウジアラビアの石油タンカー二隻を攻撃したと報じられ、原油価格が急騰した。米軍の対イラン攻撃は12夜連続に及ぶ。

    なぜホルムズに続き紅海という第二の水路が脅かされ、「距離の値段」が再び動き始めたため。地図の読み方は二面で。

    この先戦争リスク保険料と、迂回する船の数。

    出典: [1] [2]

  4. FOMCは来週7月28〜29日 ― 市場は「時間の値段」の再改定を待つ

    何が米連邦公開市場委員会(FOMC)が来週7月28日から29日に開かれる。

    なぜAI投資の採点が厳しくなった背景には金利観がある。来週の声明文の一語一語が、今週の下げの答え合わせになるため。

    この先会合後の声明と記者会見。

    出典: [1]

  5. DeepSeek V4、本日安定版リリースと報道

    何が中国DeepSeekの新モデル V4 の安定版が本日7月24日にリリースされると報じられた。

    なぜ自前チップ開発(第1号)から続く中国AI勢の展開の最新章であり、来週27日には Kimi K3 のオープンウェイト公開も控えるため。

    この先第三者ベンチマークと、米国側の反応。

    出典: [1]

  6. 「Kimi K3 は蒸留で作られた」― 米政府高官が異例の名指し

    何が米ホワイトハウスOSTPのクラツィオス局長が、Moonshot AI の Kimi K3 は Anthropic のモデルを大規模に蒸留して作られたと公に主張した。

    なぜモデルの「学び方」が国家間の技術窃取問題として名指しされた初期の事例であり、水曜の紙面で扱った Kimi K3 の評価を法と外交の土俵に移すため。

    この先Moonshot 側の反論と、27日のウェイト公開が予定どおり行われるか。

    出典: [1]

  7. OpenAI、企業向けエージェント基盤と「300億ドル超」データセンター構想

    何がOpenAIが企業向けのエージェントプラットフォームを発表し、あわせて総額300億ドルを超え得るデータセンター計画を明らかにしたと報じられた。

    なぜ市場がAI支出に赤ペンを入れた同じ週に、支出側はむしろ加速している。この綱引きの行方が今後の相場の主題になるため。

    この先資金調達の枠組みと着工時期。

    出典: [1]

  8. 国連安保理、紅海の攻撃報告義務の更新を協議

    何が国連安全保障理事会で、紅海でのフーシ派攻撃に関する月次報告義務を更新するかが今月の議題になっている。

    なぜ2026年に入り沈静化していた紅海情勢が今週覆り、外交の枠組みが現実に追い抜かれつつあるため。

    この先決議の更新可否と、加盟国の温度差。

    出典: [1]

  9. ハビタブルゾーンの岩石惑星に、初めて大気を確認

    何が恒星のハビタブルゾーンにある岩石惑星で、大気の存在が初めて確認されたと報じられた。

    なぜ「生命が存在しうる環境」の必要条件がひとつ、観測で埋まった節目であるため。宇宙の話はもう一本、金曜恒例の築山の欄でも。

    この先大気の組成分析と追観測。

    出典: [1]

明日の紙面から土曜は週末対談と書評